【BMW R1200RT】
BMWのビッグツアラー、R1200RTのオールペイント作業を紹介。
BMW Motorradがリリースする車両はどれもジェントル感とスポーティ感が絶妙なバランスで
キャラクターに収められていますが、このR1200RTにもその仕事っぷりは存分に活かされています。
かなり際どいデザインの車種でも、オモチャみたいに安っぽくさせないところは流石のサジ加減なのです。
今回オーナーさんより頂いたオーダーは、上の純正メタリックカラーから、下のポリス仕様2トーンカラーへの
色替えオールペイント作業です。(POLICEのロゴは入れません)
車体預かりでのご依頼なので、まずはパーツの取り外しから。
無事取り外し完了。
ノーマル時に艶有り塗装されているパーツが今回の作業対象です。
当方での車両お預かり中は基本こんな感じです。
塗装工場としては比較的、気を遣ってキレイな環境を維持しているつもりですが、
それでもやはり作業する場所なのでホコリや汚れ等が不用意に付着しない様に養生しています。
勿論、完全室内保管です。
ワックスかコーティング剤がビンビンに効いていそうなので、まずは良く洗い落とします。
既に、この時点から結果が左右される工程です。
今回は状態の良い純正単色塗装品がベースなので、基本的には足付け作業のみで仕事を重ねられるのですが、
時にはこんな風に純正塗膜がタレている所もあるので注意が必要です。
只今、足付けの下地処理中です。
足付けとは塗料の密着を良くする為にツルツルな表面を細かなサンドペーパーで均一にならして行く事です。
ペーパーの番手や使い方によって塗装後の見栄えに影響が有るので、ここでも適切な仕事が求められます。
下地処理が済んだら、オーダーカラーに塗り上げて乾燥工程へ。
ペーパーと数種類のコンパウンドを使用して仕上げの磨きを行います。
最後は組み付けです。
ピカピカに塗り上がったパーツを組み付けるのは、何時も緊張する作業です。
そして無事完成です。
リアのボックス類やPOLICEのロゴ無し等の違いは有りますが、雰囲気はバッチリ!
ポリス仕様と言う事でなくても、R1200RTになかなかシックリはまって見えます。
今回の様に1パーツ1色で仕上げる多色ペイントは、パーツ内での塗り分けペイントを行うよりも少ないコストで、
2トーンカラー等を楽しむ事ができますので、参考にしてみてください。